ままになったら極上御曹司に捕まりました?!
翌日、朝からご飯の支度でバタバタしている父と母を手伝う。

「ごめんねさくら、悠くんの支度もやらなきゃいけないのに」

「いいのよ、そんなこと言ってる場合じゃないもの。それに、悠真の支度は昨日のうちに準備しておいたからすぐ終わるし」

「とりあえず、会場の準備だけしてもらっていい?」

「うん、準備終わったら一旦悠真のとこ戻るね」

宮代コーポレーションの方たちは午前中からお仕事らしく、朝食を食べてから部屋を出ると言っていた。

旅館は明日の朝に出ると聞いているので、夜までこっちでの仕事があるのだろう。

1階の大広間で朝食の支度を始める。
個別の部屋に朝食を運ぶことも出来るが、貸切だし、手間もかかるからといい、ご飯はまとめて出してくれて構わないと気遣ってくれたそうだ。

こちらとしてもまとめて出せる方が手間もかからないため、ありがたいことだ。


支度を終え大広間から出ると、旅館の共有スペースから話し声が聞こえてきた。

離れに行くついでにチラッと覗くと、悠真と男の人の姿があった。

悠真が私の気配に気づいたのか、こっちに向かって駆け寄ってくる。
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