ままになったら極上御曹司に捕まりました?!
真剣な顔をした亮真さんに頭を下げられる。
会社を辞めたとはいえ、御曹司に頭を下げさせるなんて会社の人たちが見たら驚愕だろう。
「あ、頭をあげてください。私と悠真のことに関しては本当に大丈夫です。何も言わずに連絡を絶って産んだのは私ですし、亮真さんが責任を感じる必要なんてないんです」
「違う!責任とかじゃなくて…」
急に大声を出した亮真さんに、何事かと周りの視線が集まる。
ハッと周りを見回し、すみませんと頭を下げる。
「急に大きな声出してごめん。俺は責任が取りたいとかそんなことで言ったんじゃなくて…。2人の子どもなんだから俺だって面倒を見るのは当たり前だし、それに何よりさくらの傍にいたいんだ」
亮真さんの言葉を信用してしまっていいのだろうか。
元々会社の上に立つ責任感の強い人だ。知ってしまった以上私たちを放っておく訳にはいかないだけなのではないか。
「俺の事をまだ信用できないのは分かるが…わかって貰えるようにこれから努力する」
元々私が強く出れる立場では無いのは分かっていた。でも私は悠真の母だし、父という存在が悠真にとっても大切だと言うのは十分理解していた。
「では…私から1つお願いがあります。悠真には、まだ父だということは黙っていてもらえませんか?」
急にお父さんが現れたと知って、悠真も動揺するだろうし、それに何より私の心が追いつかない。
「…分かった。だが、俺はさくらも悠真も離さないからな。それだけは覚悟しておいて。それとさくらの親御さんに挨拶がしたい、今までの謝罪も含めて。許して貰えないのは分かっているが、それでももう決めたことだから。2人には必ず時間を作って毎週会いに来る」
4年前に諦めた人が目の前にいて、愛されているとしか思えないような言葉をかけられ、さくらの心は掻き乱されていた。
「私からも、両親に伝えておきます。でも…亮真さんはお忙しいのでは無いですか?私たちのことは気にしなくて大丈夫ですから、無理のないようにしてください」
「別に無理しているわけじゃない。結局はいつか一緒に暮らすんだし、毎週なんて少ないくらいだ」
毎週会うんだ…なんだか変な感じ。
覚悟を決めたような顔をした亮真さんと向き合うと、数える程しか会わなかった当時の思い出も全て蘇ってくる。
今更になって、私の人生の中での亮真さんの存在はとっても特別だったんだなと実感する。
「とりあえず、明日の朝早くに旅館は出ないといけないから今週の日曜日になったらまた来るな。その時に、親御さんに挨拶させて欲しい」
「分かりました。そう伝えておきます」
会社を辞めたとはいえ、御曹司に頭を下げさせるなんて会社の人たちが見たら驚愕だろう。
「あ、頭をあげてください。私と悠真のことに関しては本当に大丈夫です。何も言わずに連絡を絶って産んだのは私ですし、亮真さんが責任を感じる必要なんてないんです」
「違う!責任とかじゃなくて…」
急に大声を出した亮真さんに、何事かと周りの視線が集まる。
ハッと周りを見回し、すみませんと頭を下げる。
「急に大きな声出してごめん。俺は責任が取りたいとかそんなことで言ったんじゃなくて…。2人の子どもなんだから俺だって面倒を見るのは当たり前だし、それに何よりさくらの傍にいたいんだ」
亮真さんの言葉を信用してしまっていいのだろうか。
元々会社の上に立つ責任感の強い人だ。知ってしまった以上私たちを放っておく訳にはいかないだけなのではないか。
「俺の事をまだ信用できないのは分かるが…わかって貰えるようにこれから努力する」
元々私が強く出れる立場では無いのは分かっていた。でも私は悠真の母だし、父という存在が悠真にとっても大切だと言うのは十分理解していた。
「では…私から1つお願いがあります。悠真には、まだ父だということは黙っていてもらえませんか?」
急にお父さんが現れたと知って、悠真も動揺するだろうし、それに何より私の心が追いつかない。
「…分かった。だが、俺はさくらも悠真も離さないからな。それだけは覚悟しておいて。それとさくらの親御さんに挨拶がしたい、今までの謝罪も含めて。許して貰えないのは分かっているが、それでももう決めたことだから。2人には必ず時間を作って毎週会いに来る」
4年前に諦めた人が目の前にいて、愛されているとしか思えないような言葉をかけられ、さくらの心は掻き乱されていた。
「私からも、両親に伝えておきます。でも…亮真さんはお忙しいのでは無いですか?私たちのことは気にしなくて大丈夫ですから、無理のないようにしてください」
「別に無理しているわけじゃない。結局はいつか一緒に暮らすんだし、毎週なんて少ないくらいだ」
毎週会うんだ…なんだか変な感じ。
覚悟を決めたような顔をした亮真さんと向き合うと、数える程しか会わなかった当時の思い出も全て蘇ってくる。
今更になって、私の人生の中での亮真さんの存在はとっても特別だったんだなと実感する。
「とりあえず、明日の朝早くに旅館は出ないといけないから今週の日曜日になったらまた来るな。その時に、親御さんに挨拶させて欲しい」
「分かりました。そう伝えておきます」