君が生きていれば、それだけで良かった。
「学校、興味があって」
正しくは、縁川天晴の生活だ。学校で嫌な目にあってないか気になる。そこだけ確認すれば、さっと立ち去る。彼は考え込んだ様子で、「でも、学校に行ってる間ここからいなくなっても嫌ですもんね」とぞっとする声色を発した。
「はい?」
「あかりちゃん、なんだかぱっと消えちゃいそうですもん。桜に攫われるタイプですよね。今この時間だって、奇跡みたいなものですし」
縁川天晴は暗い顔で呟くと、うっそりと微笑みかけてきた。私は一抹の不安を抱えながら、学校へと向かったのだった。
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