愛のない結婚のはずが、御曹司は懐妊妻に独占欲を放つ【憧れの溺愛シリーズ】
「大丈夫か?」
開口一番にそう訊ねられ、「あのっ、一応ここは外ですし……」と顔を赤くしながら断りを入れようとしたけれど。
「いや、そうではなくて、一人でここにくることがだ」
「あっ!……大丈夫でした。ありがとうございます」
勝手に勘違いした自分が恥ずかしくなりながらも、彼の『心配』に感謝する。
退院してすぐの頃。この温室に入ろうとした時に、足が竦んで動かなくなってしまった。荒尾がここに忍び込んでいた時のことを思い出してしまったのだ。
荒尾は、あの時わたしが意識を失う直前に、警備会社の警備員たちよって完全に取り押さえられ、ほどなくやって来た警官に引き渡されたそうだ。
その後の取り調べで、自棄になった荒尾はすべてを洗いざらい自白。
森乃やから横領した一千万円は、それまでに作っていた借金とギャンブル、そしてある女性につぎ込んだと言っている。
実はその女性というのがなんと、森乃やの若手仲居、原田さんだった。
荒尾は、わたしと結婚して社長になり森乃やの実権を握ったあかつきには、わたしと離婚して原田さんを女将にしてやると言っていたらしい。参考人として取り調べを受けた原田さん本人がそう告白した。
原田さんと言う内通者がいたから、香月リゾートの監査員によって横領が暴かれそうだということも、祥さんが出張で森乃やに立ち寄ることも分かったよう。
彼女はわたしにとって他の仲居さんたちよりも歳が近くて話しやすい従業員さんだっただけに、結構ショックだった。
ただ原田さんは、荒尾が一千万もの横領をしていることは知らなかったと言っているそうで、荒尾と同じ横領の罪に問われるかは、これからの捜査次第らしい。
開口一番にそう訊ねられ、「あのっ、一応ここは外ですし……」と顔を赤くしながら断りを入れようとしたけれど。
「いや、そうではなくて、一人でここにくることがだ」
「あっ!……大丈夫でした。ありがとうございます」
勝手に勘違いした自分が恥ずかしくなりながらも、彼の『心配』に感謝する。
退院してすぐの頃。この温室に入ろうとした時に、足が竦んで動かなくなってしまった。荒尾がここに忍び込んでいた時のことを思い出してしまったのだ。
荒尾は、あの時わたしが意識を失う直前に、警備会社の警備員たちよって完全に取り押さえられ、ほどなくやって来た警官に引き渡されたそうだ。
その後の取り調べで、自棄になった荒尾はすべてを洗いざらい自白。
森乃やから横領した一千万円は、それまでに作っていた借金とギャンブル、そしてある女性につぎ込んだと言っている。
実はその女性というのがなんと、森乃やの若手仲居、原田さんだった。
荒尾は、わたしと結婚して社長になり森乃やの実権を握ったあかつきには、わたしと離婚して原田さんを女将にしてやると言っていたらしい。参考人として取り調べを受けた原田さん本人がそう告白した。
原田さんと言う内通者がいたから、香月リゾートの監査員によって横領が暴かれそうだということも、祥さんが出張で森乃やに立ち寄ることも分かったよう。
彼女はわたしにとって他の仲居さんたちよりも歳が近くて話しやすい従業員さんだっただけに、結構ショックだった。
ただ原田さんは、荒尾が一千万もの横領をしていることは知らなかったと言っているそうで、荒尾と同じ横領の罪に問われるかは、これからの捜査次第らしい。