過保護な御曹司の溺愛包囲網~かりそめの妻かと思いきや、全力で愛されていたようです~
「拓斗は、あの後すぐにアローズの方へ?」
ストレートに聞く勇気が持てず、どこか揺さぶりをかけるような聞き方になってしまった。
嫌な緊張感に、心臓がバクバクと激しく打ちつけてくる。言いようのない居心地の悪さを感じ、そっと胸元を押さえた。
「ああ。そろそろ秋冬のイベントを詰める段階に入っていて……」
戸惑うことなく『ああ』と肯定して話を続ける拓斗に、ひゅっと息をのんだ。
彼は嘘をついているのだろうか。それとも久々莉と会っていたのはほんのわずかな時間にすぎず、言うまでもないと判断したのだろうか。
時間が経つほど、確かめ辛くなるとわかっている。さりげなく聞けばいいのに、どうしてもその一歩を踏み込めない。
信じた人に再び裏切られるのは怖くて、身動きが取れなくなってしまう。
拓斗と過ごしてきた時間は、それほど長くはない。それでも、すっかり気を許して信頼してしまっている自分は、同じ過ちを犯しているのだろうか。
今の私は、この関係が崩れてしまうのを何よりも恐れている。よりどころを失ってしまえば、今度こそ立ち上がれなくなってしまいそうだ。
「へえ……」
「美香?」
気もそぞろに返事を返してしまい、拓斗がこちらを伺ってくる。
訝しく思われる前に自分から何かを話し出すべきだと、とっさに口を開く。まるで追い詰められている気分だ。
ストレートに聞く勇気が持てず、どこか揺さぶりをかけるような聞き方になってしまった。
嫌な緊張感に、心臓がバクバクと激しく打ちつけてくる。言いようのない居心地の悪さを感じ、そっと胸元を押さえた。
「ああ。そろそろ秋冬のイベントを詰める段階に入っていて……」
戸惑うことなく『ああ』と肯定して話を続ける拓斗に、ひゅっと息をのんだ。
彼は嘘をついているのだろうか。それとも久々莉と会っていたのはほんのわずかな時間にすぎず、言うまでもないと判断したのだろうか。
時間が経つほど、確かめ辛くなるとわかっている。さりげなく聞けばいいのに、どうしてもその一歩を踏み込めない。
信じた人に再び裏切られるのは怖くて、身動きが取れなくなってしまう。
拓斗と過ごしてきた時間は、それほど長くはない。それでも、すっかり気を許して信頼してしまっている自分は、同じ過ちを犯しているのだろうか。
今の私は、この関係が崩れてしまうのを何よりも恐れている。よりどころを失ってしまえば、今度こそ立ち上がれなくなってしまいそうだ。
「へえ……」
「美香?」
気もそぞろに返事を返してしまい、拓斗がこちらを伺ってくる。
訝しく思われる前に自分から何かを話し出すべきだと、とっさに口を開く。まるで追い詰められている気分だ。