もっと俺を欲しがって?
「んー?なんだろ」
「な、なんだろって…」
「彼と付き合うの?小柴ゆあ」
私の唇をす、と撫でるように、人差し指が離れていった。
「つ、付き合う!?いや、戸澤は…戸澤だし。急にそういう風には見れないっていうか…」
「ふーん、そっか」
神子戸様の背後から差し込む夕日が、彼の影を廊下に、長く伸ばしている。
「よかった」
「え…?」
「うん。なんか、そー思う」
彼が落とす笑顔ひとつで
私の心臓がおかしいくらいに、高鳴った。