天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~


「これは、どういうことだ」

「今日から、正室の宮に住みます」

「なぜだ」

「私たちは正室の婚儀を終えたのですよ。私がこの宮に住むのは当然ではありませんか」


満足げに笑う玲心に腹が立つ。


「当然だと?そなたと夫婦になったつもりはない失せろ」

「しかし…」

「私が失せろと言ったのだ!」


玲心は体をびくつかせて黙った。


「私の妃は白蘭しか認めぬ!出ていけ!!」


紅蓮のあまりの迫力に玲心も準備をしていた侍女たちも、そそくさと出て行った。


白蘭…。


「紅蓮様。先ほどは怒鳴って、すいませんでした」

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