天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~
「「「天帝陛下にご挨拶を」」」
「良い。楽にせよ。朝議を始める」
いつものように朝議がはじまり簡単な話し合いが始まる。
朝議の終わりに、一人の神が月影に神籍を与えてはどうかと提案があった。
「月影様はこれまで天帝陛下を支えてきました。そろそろ神籍を与えても良いのではないでしょうか。どの神籍を与えられてもその知識・法術を使い上手くこなしてくれるでしょう」
天帝も笑ってその意見に頷いた。
「そうだな。月影は博識で善良だ。神籍を与えても申し分ない」
月影は天帝に名を呼ばれ前に出る。
「月影。どの神籍につきたいか希望はあるか?」
…この時を待っていた。
月影は口元に笑みを浮かべ天帝に笑いかけ言った。
「一つ、就きたい神籍がございます」
「なんだ。なんでも申してみよ。どのような神籍でも与えよう」
「…天帝の座につきたく存じます」