惹かれたのは強く、眩しい子で。





そんな息子にお手本を見せるかのように王は近くにいた子どもに話しかけた。



『こんにちは。何をしているのかな?』

『お絵かきしてるの!』

『これは何かな?』


広場の隅、王たちの近くで地面に絵を描いていたのは10人ほどの女の子たちだった。



エルシーも地面に描かれた絵を見るが、ぐちゃぐちゃすぎて何も分からない。


またしても子どもだなと鼻で笑いながらこの光景を眺めていると、

『ちょっと、ノイ!絵が消えたじゃない!!』



響き渡った大きな声に孤児院の大人たちがピリつく。

『はぁ!?うるせぇ!そんなとこで描いてんのがわりぃだろ!?』

『あんたたちが広く使いすぎなのよ!!』

うわーんと泣く声も聞こえ、さっきまで穏やかに案内していた施設長が眉をひそめながら言い争う2人に近づく。




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