【短編】貴方だけを愛しています
「まあ、後悔しようと社会勉強だろ」



「私なら、そんな社会勉強は嫌だな……」



「唯来は社会に出て、外の世界を学んでる。俺も守るから大丈夫だ」



「ありがとう、たっちゃん」



「なあなあ、達也」



「…………;;」



「まだ居るのか;;」



たっちゃんの腕に包まれて、幸せに安堵してると、お兄様が声を掛けて来た。



「この家って防音あまりなってないんだな」



「「え……?;;」」



「お前らは初めてでも、俺は何度――…」



ーードン…ッ



「――ってぇ゛!!;;」



「悪い;;」



「お兄様、ごめんね!;;」



まさかの事態に、焦り、一つの事しか考えられなくなった私たち。

急に開けたドアに腕をぶつけたらしい将也お兄様に謝りながらも、たっちゃんに腕を引かれて1階へと降りる。




「あのさ……;;」



「「どうした(の)!?」」



リビングでお茶を飲んでたお父さんとお母さん。



「いや、あの……;;」



「おの子なら帰っただろう。ゆっくり休め」



「唯来ちゃん、不安なら達也の部屋ででも一緒に寝ると良いわ。将也を刺激しないように、この家ではやっちゃダメよ?」



「「…………;;」」



…別に聞こえてないじゃない;;

お兄様に言われ、慌てて降りて来たのに;;




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