【短編】貴方だけを愛しています
「待ってろよ!俺はすぐに戻る」



社でどんなキャラかは知らないけれど、格好付けてるお兄様を支えて、呼び出しの掛かった診察室前の待合椅子に移る。



「あー……これは酷い;;耳鼻科行って」



「扁桃炎ですよね;;昔から取った方が良いって言ってるのに、聞かないので;;」



「耳鼻科に行ったら、俺はどうなる?;;」



「それは耳鼻咽喉科のドクターに訊いて下さい。僕ならまあ、手術が嫌ならとりあえず点滴かな。熱も39℃近いしね」



「あんたが治療してくれ!;;」



「何言ってんの!耳鼻咽喉科行くよ!」



「唯来ちゃーんっ!;;」



「…………;;」



泣き真似を始めたお子ちゃまお坊ちゃまなお兄様を無理矢理立たせ、呆れてる先生に頭を下げて二つ隣の耳鼻咽喉科の外来フロアへと移る。

こちらでも頭を下げ、空いてる事に感謝してそのまま診察室へと入る。



「今、痛み止めのスプレーをしました。吸入後に、マイクロファイバー……鼻からカメラを入れて改めて診察します」



「いやいや、痛み止めで十分だ」



「何言ってんの!?早く動いて!」



「……へい……」



「「…………;;」」



どこへ行っても呆れられてるお兄様。

何度叱れば、懲りるのか。
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