【短編】貴方だけを愛しています
「こんなに大きかったんですね」
「グロいなー;;」
3日後、点滴で症状も治まらずで、お父さんたちが強硬手段に出て、扁桃腺の摘出手術が決行された。
勤務後、合流すると、担当医から摘出した扁桃腺を見せられながらの説明を受けた。
たっちゃんが私の陰に隠れて目を背ける中、お父さんとお母さんは平然と頷いてる。
「毎年、本当に大変だったんですよ。ありがとうございました」
感謝してるお母さんを苦笑いで見下ろしつつ、たっちゃんを慰める。
「これを機に、禁煙されると良いですね」
「何かやりましたか?愚息は」
「昨晩、病室を抜け出して喫煙されてますよ。多分、何回か抜け出して吸ってるでしょうね」
「「「「…………;;」」」」
やらかしてしまってるお兄様に、呆れて言葉も出ずで、担当医にお父さんはペコペコと頭を下げる。
「マサは縛って貰うしかないな!」
カンファレンスルームを出ると、お父さんが鼻息荒く、病室へと足音を響かせて向かって行く。
「お母さんじゃなくて、お父さんを怒らせるとは;;」
「先に帰るか。騒がしくなりそうだ」
「うん」
私たちはお母さんに一声掛け、既に病室で叫くお父さんを尻目に家路に着く。