【短編】貴方だけを愛しています
「どちらかが本当の事を言うまで、看護から外れて貰うしかないわね」



「そんな……!」



「貴方は確かに優秀よ。でも、それだけで飯田さんと信頼度が変わるわけじゃないのよ」



「……っ、」



「どちらが嘘を吐いてるかわからない。一晩考えて、また明日来なさい」



「はい……っ」



「……わかりました」



悔しさを堪え、心配そうに私を見つめてる茅先輩に頭を下げてナースステーションを出る。

飯田さんと一緒も嫌で、私はなっちゃんや担当の患者さんに挨拶だけして、着替えに行く。

ーーコンコン…ッ



「はい……唯来、どうした」



「唯来ちゃん、日勤じゃないの?」



「お母さん……っ……」



「どうしたの。お母さんに、話して?」



その足でお兄様の病室へと行き、お見舞いに来てるお母さんに抱き着く。



「そんな馬鹿な話がありますか!」



「親父から院長にクレーム入れさせる!」



事情を説明すると、すぐに憤慨したお母さんとお兄様。

お兄様はお父さんに連絡を入れて、拳を何度もベッド用のサイドテーブルへと叩き付ける。



「唯来!」



「何で嫌な事が続くの……っ」



息切れし、へばるお父さんを飛び越えて駆け付けてくれたたっちゃんの腕の中へと移りながら、本音を漏らすと、騒ぎを聞いて駆け付けた院長がやって来た。
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