【短編】貴方だけを愛しています
「親父がキレたんだろ?ホテルを守るには、もう纐纈には金に縋るしかねぇ。……あいつら、唯来を浚うつもりじゃねぇのか!?」



「あぁ。隙を探してんだろうな。的渕の護衛付けて」



「…………?護衛居たのかよ!」



「後ろ付いて曲がった車、多分そうだろ。俺だけじゃなく兄貴も居て、あの2人に唯来が連れ去れるわけがない」



「親父の考えてた最悪の展開になるかも知れねぇって事か……」



「どうだろうな」



「「…………?」」



「俺の堪忍袋次第だろ」



「……スイッチ、入れられたか……;;」



「とっくにな。……とりあえず帰ろう」



「はい;;」



「兄貴が怯えてどうすんだよ」



「目の色、違うぞ?;;」



「気のせいだろ」



「…………;;」



たっちゃんの様子にお兄様が言葉もなくなる中、シートに身体を預けて展示を見上げて考える。

本当に、このままで良いのか。

守られる事しか出来ないのか。



「姿を見せても見せなくても、腹は立つんだな」



「何年ぶりの事だろうな;;」



「初めてレベル」



「あちゃー……;;」



かといって、私に何が出来るというのか。
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