小さな願いのセレナーデ
「じゃぁ私は帰りますけど、二人は夕食を食べていってくださいね」
「それは申し訳ないです。帰ります」
ユキさんに頭を下げて、私達も帰ろうとした。
「いいよ、今日変なのに巻き込んだお詫びだ。碧維、カレー食べない?」
「カレェー?」
「カレー好きだろ?」
昂志さんがキッチンから持ってきたのは、あのレトルトのカレー。
うちに大量のストックがあるカレーだ。
「カレェ!」
碧維は指差して、満面の笑みを浮かべた。
「じゃぁ帰りますね。……旦那様は?」
ユキさんが振り向いた先には──一人の男性が居た。びっくりするほど背が高い中年の男性だ。
「あぁ、私も行くよ」
「またね、お父様」
瑛実ちゃんが微笑みながらも…少し私が帰る時よりも素っ気ない様子で手を振っている。
「今のって……」
「うん。お父様」
「えっ……」
「会食があるんだって」
やけに冷めた対応に、少し驚く。
「数ヶ月に一回会えればいい方だから。先週も会ったんだよね」と、何故か他人事のような感じで話していた。
まぁ兄妹で暮らしているあたり、どこか冷めた親子関係なんだろう。私も人の事は言えないのだけれど。
「それは申し訳ないです。帰ります」
ユキさんに頭を下げて、私達も帰ろうとした。
「いいよ、今日変なのに巻き込んだお詫びだ。碧維、カレー食べない?」
「カレェー?」
「カレー好きだろ?」
昂志さんがキッチンから持ってきたのは、あのレトルトのカレー。
うちに大量のストックがあるカレーだ。
「カレェ!」
碧維は指差して、満面の笑みを浮かべた。
「じゃぁ帰りますね。……旦那様は?」
ユキさんが振り向いた先には──一人の男性が居た。びっくりするほど背が高い中年の男性だ。
「あぁ、私も行くよ」
「またね、お父様」
瑛実ちゃんが微笑みながらも…少し私が帰る時よりも素っ気ない様子で手を振っている。
「今のって……」
「うん。お父様」
「えっ……」
「会食があるんだって」
やけに冷めた対応に、少し驚く。
「数ヶ月に一回会えればいい方だから。先週も会ったんだよね」と、何故か他人事のような感じで話していた。
まぁ兄妹で暮らしているあたり、どこか冷めた親子関係なんだろう。私も人の事は言えないのだけれど。