No rain,No rainbow
「…上書き、してください。今までのマイナスだったこと、全部。…私の中、律さんだらけにしてください…」

それはもう、懇願になっている。

「…詩…さん」

律さんから紡がれる、言葉。

私に対する態度。

手のひらの温度。

お揃いのリング。

私を呼ぶ、律さんの声。

私に触れる、指先。

その全てが優しくて。

私に安心感を与えてくれる。

そのことに、心から安堵して。


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