No rain,No rainbow
シャワーを浴びに入る、風呂の鏡に映る背中に増えてゆく、その痕を見ているうちに、気がついたんです。

父親が、オレの背中に何を刻みつけたいのか、が。

だから、その時に誓いました。

絶対に完成させない。

抗って、抵抗して、オレはオレで居続ける。

完成しなければ、こんなの、なんともない。

オレは、✕、なんかじゃ、ない。

絶対に。

こんなことする父親より、存在していていい人間なんだ。

絶対に、負けたりしない。

そうやって、自分を保っていました。


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