No rain,No rainbow
殺したかったんです。

ずっと、ずっと、本気で。

だからあの日、14歳の自分の誕生日に、父親を殺そうと思ったんです。

いつの間にか、父親の身長を越していたし、力も父親よりついた自信があって。

父親は酒浸りになって、一日中酒を飲むような生活だったから、今なら抜け出せると思ったんです。

学校が終わって、貯めていた小銭を握りしめて、近所のホームセンターで包丁を買いました。

学生鞄に、包丁を忍ばせて。

殺してやる覚悟で。

2年も必死に耐えたんだ。

これ以上、あんな毎日は耐えられなかった。

それにもうすぐきっと、この背中の✕じるしが完成してしまうから。

あの場所から、一刻も早く、抜け出したかった。





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