No rain,No rainbow
廻された律さんの両手から、背中に伝わってくる、ぬくい温度。

くちびるの優しい感触。

息の合間に、律さんの感情が溢れてゆく。

「…こんなに…好きに…なる、なんて…オレの人生に…軽々と…入ってくる…なんて…」

あなたがもし、いなくなってしまったら…

ほんとうのオレを知られてしまったら…

…オレは、必要がなくて…✕、だから…

律さんはいつも、私を励ましてくれた。

たくさんの言葉や態度で。

でも、律さんもずっとずっと不安だったんだ。

「律さんは、必要なひと、です。私にとって、間違いなく」

目を合わせて、ちゃんと伝わるように。

私の想いが、確実に届きますように。



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