No rain,No rainbow
真夜中のふたりだけの時間は、濃密に過ぎてゆく。

誰にも知られることがない、ふたりだけの時間。

あの日から定番になった、林檎の紅茶がローテーブルで湯気を立てている。

律さんが、カップを取り上げてひとくち含んで、

「うまい」

微笑みながら、カップをテーブルに戻した。

私も、ひとくち紅茶を飲んで、カップをテーブルに戻す。

律さんのカップにぴったりくっつけて、置いてみる。

その様子をみていた律さんは、

「詩さんとオレ、みたいですねぇ」

上目遣いで、私を眺めた。

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