No rain,No rainbow
時計と律さんの顔を、交互に見た。

あれ?あれ?あれ?あれ?!

「りつさんッ!!」

「…っ!なに?!どうしたの?」

私の突然の大声にびっくりしている律さん。

こんなことって…

「律さんっ!時計…っ!!」

「…え…、」

ふたりでもう1度、同時に見た時計は、

「…え?えっと…、あなたの目に何時何分に映ってます…?」

まるで、こわいものを見るように時計を見つめている律さん。

「…23時5分過ぎ、です…」

「「……、」」

しばしの沈黙が流れる。

同時に同じことに気がついて、

「あなたはテレビをつけてください!オレはスマホを…!」

光の速さで同時に動く。

テレビの時計は23時7分…

スマホは…

「…23時7分…」

呆然と立ち尽くす、律さんと私。




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