ウソツキハート



「飽きたりなんて、するわけ、ない。」



あたしの首筋にキスを落として繰り返す、あらた。



ウソ。



あらたはあたしを、想ってはいない…。



それでも。



それでも、いいんだ。



「…キライ…あらたのことなんて。」



呟けば。



「…俺は、好きだけど。あんずが。」



呟き返した、綺麗な男。



ウソだ。



あたしもあらたも。



ウソツキな者同士、今宵も溶けよう。



漆黒の色へと、2人、このまま…。



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