ウソツキハート



「どうして、言ってくれなかったんですかっ?!って言うか、あたしに社長秘書なんて務まりませんッ!!」



大声で叫べは、びっくりしたように立ち上がった彼。



一瞬の間の後、けらけらと笑い出した。



少年のように笑い転げる姿に、今度はあたしが毒気を抜かれる。



体を折って、笑い続ける。



「…ちょ、ちょっと待って…、あはは…」



あたしに片手をあげて笑い続ける。



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