政略結婚のはずですが、溺愛されています【完結】
背を向けて寝るのは壁を作っているようで、正面を向いて目を閉じた。
先ほどまで眠気と闘っていたのに楓君が隣にいるとわかると緊張感に包まれて頭が冴えていく。
今日のパーティーは結局、想像していたような振る舞いは出来ず小野寺さんの件に関しては粗相をしてしまった。できる女には程遠いのだろう。
必死に目を閉じて、眠気を待った。しかしそれが訪れる気配はなかった。
「日和、」
「何?…」
「今日はどうだった?」
寝ていないことは彼に既にバレているようでそっと楓君に顔を向ける。
彼は私と少し距離を取りながらも私と同様に顔だけは私の方に向けていた。
枕元の橙色に光る照明が彼の端正な顔を強調する。
「楽しかったよ。ありがとう。でも小野寺さんのことだけが…ごめんね」
「大丈夫。戻ってから少し話はしたから。向こうも気にしてない。こういうパーティには無理に日和が参加することはない」
「今日楓君言ったよね?無理してほしくないって。私無理してないよ、本当に行きたかったの」
「……」
「私は、もっと楓君の奥さんとしてちゃんとしたいっていうか。抽象的で上手く伝えられないけど…無理してはないよ、本当に」
楓君の顔が少し和らいだ。会社での彼の様子が知りたくて、もっと役に立ちたくて。
それだけは伝えたかった。今日のパーティーの件を私に伝えなかったのも彼なりの配慮だったのだろう。少しずつ夫婦になれたらいいなと思う。
先ほどまで眠気と闘っていたのに楓君が隣にいるとわかると緊張感に包まれて頭が冴えていく。
今日のパーティーは結局、想像していたような振る舞いは出来ず小野寺さんの件に関しては粗相をしてしまった。できる女には程遠いのだろう。
必死に目を閉じて、眠気を待った。しかしそれが訪れる気配はなかった。
「日和、」
「何?…」
「今日はどうだった?」
寝ていないことは彼に既にバレているようでそっと楓君に顔を向ける。
彼は私と少し距離を取りながらも私と同様に顔だけは私の方に向けていた。
枕元の橙色に光る照明が彼の端正な顔を強調する。
「楽しかったよ。ありがとう。でも小野寺さんのことだけが…ごめんね」
「大丈夫。戻ってから少し話はしたから。向こうも気にしてない。こういうパーティには無理に日和が参加することはない」
「今日楓君言ったよね?無理してほしくないって。私無理してないよ、本当に行きたかったの」
「……」
「私は、もっと楓君の奥さんとしてちゃんとしたいっていうか。抽象的で上手く伝えられないけど…無理してはないよ、本当に」
楓君の顔が少し和らいだ。会社での彼の様子が知りたくて、もっと役に立ちたくて。
それだけは伝えたかった。今日のパーティーの件を私に伝えなかったのも彼なりの配慮だったのだろう。少しずつ夫婦になれたらいいなと思う。