政略結婚のはずですが、溺愛されています【完結】
アルコールは既に抜けているようだ。
フワフワした感覚はなくなっていた。
眠気と闘いながら、ベッドの上で現実の夢の狭間にいると「日和」と楓君の声がした。
ばっと体を起こして振り返るとそこにはシャワーから戻ってきた楓君が立っていた。
「寝てた?ごめん、起こして」
「ううん、大丈夫」
布団もかけずにベッドの上に体をあずけていたら素肌が露になっている部分は少し冷たくなっていた。
「一緒に寝よう」
「…そう、だね。今日週末だし…一応」
ベッドが一つしかないのだからそうなるだろう。しかし“一緒に寝よう”と彼が言葉にして伝えてくるから変に意識をしてしまう。
先ほどの熱いキスと、触れられたことも頭を過る。
私は視線を合わせることが出来ないまま、ベッドの左側に寄った。
楓君が無言でベッドの中に入ってくる。