もう⋅⋅解放⋅⋅して⋅⋅⋅下さい

✮✮紬SIDE②


お義母さんから
「一度会って話しをしない?」
と、言われて

私自身も
いつまでも、ずるずるとしていても
仕方ないと思っていたから
そうする事にした。

結月から、
「どちらにしても話さないと
いけないし。
旭さんと二人では嫌でしょう。
それなら、誰かいた方が良いかもね。」
と、言われて
「うん。そうだね。」
と、話した。

私の中では、
旭とは、もう無理だと
思っていた。
あんなに平然と嘘をつかれたら
今からも、何でも疑い
嘘じゃないかと、思ってしまう。
そんな生活が幸せなわけない。
お互いに疲れてしまう。

お義母さんと約束をした日になり
私は、太田の家に向かった。

玄関のベルを鳴らすと
お義母さんが出迎えてくれた。

ぎっくり腰をしてから
気になりお店の間に顔を出したり
休みの日には、
お義母さんの家の買い物をしたり
していた。

一度も旭に合わなかったのは
お義母さんの計らいでは
と、思っていた。

「あがって、紬さん。」
「はい。ありがとうございます。」
と、言いながら
お義母さんの好きなお菓子を渡す。
「まぁ、ありがとう。」
と、嬉しそうに微笑む義母に
もう、お義母さんとも
他人になるんのだ
と、思うと寂しさを感じていた。

お義母さんについて
リビングに入ると
旭がソファーに座っていたが
私を見て、すぐに立ち上がった。

旭は、痩せ、顔色も悪く
着ているものは、よれていた。
「紬さんが、いないと
これなのよ。
情けないったら。」
と、言う義母に
なんて答えて良いのか
わからなかった。

私は、旭を、あまり見ないようにして
ソファーに腰掛けると
お義母さんがお茶を入れてくれて
「すみません。」
と、言うと
「なに、言ってるの。
ちゃんと、できるようになった
報告みたいなものよ。」
と、言うから
「無理しないで下さいね。」
と、言うと
「ありがとう。」
と、微笑んでくれた。
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