もう⋅⋅解放⋅⋅して⋅⋅⋅下さい

✮✮茜SIDE


旭から引っ越しの費用と
家賃が振り込まれた。

家賃は、まとめて入れてくれている
みたいだ。

妊娠も6ヶ月になり
胎動も感じるようになった。
旭にもお腹の写真や胎動の事を
メールで知らせるが
音沙汰ない。

生まれたら絶対に認知してもらう。

それまでは、働ける間は働く
職場の人達には、
相手は、海外に長期出張だと
話していた。
引っ越しをしたから
結婚に向けてと
思ってくれたようだ。

今日もいつものように仕事を
していたら⋅⋅⋅⋅
お腹に痛みが走り
座りこむとそのまま意識を
失くしてしまった。

目が覚めると
スーパーのリーダーである
和美さんがいて
「良かった⋅⋅⋅⋅⋅」
と、涙を流してくれた。
「すみません。ご迷惑を⋅⋅⋅⋅⋅」
「迷惑なんて思ってないよ。
茜ちゃん、ご両親いないの
わかってるし。
ただ、ご主人になる方の
連絡先がわからなくて。
あっ、ごめん
赤ちゃんは、無事だからね。
一番聞きたいよね。」
涙を拭きながら
話してくれる和美さん。
「ありがとうごさまいます。
この子が無事で良かった。」
「あっ、ナースコール押すね。
先生から説明があるみたい。」
と、言われて
先生が来ると
和美さんには、帰ってもらった。
和美さんは、
旦那さんもお子さんもいるから

先生からの説明は、
「佐川さん。
びっくりしましたね。
赤ちゃんには、問題はありません。
ですが、赤ちゃんの横に
子宮筋腫がありまして
赤ちゃんが大きくなるにつれ
子宮筋腫も大きくなってるようです。
出産の時に一緒に取りだしましょう。」
と、言われた。

「もしかしたら、10ヶ月お腹に
赤ちゃんがいれないかもしれません。」
と、言われ
出産まで、こちらの病院に
通うことになった。

「お腹の痛みがなければ
明日帰宅しても大丈夫ですよ。」
と、先生から説明があった。

二週間に一度の診察と薬の服用は、
必ずと先生に念を押された。

夜になり旭に連絡をした。

何度も·····電話をした
留守電に
「連絡下さい。」
「入院したの」
病院名も知らせた。

自分に起きている事は
知らせなかった。
なんと言えば良いか、わからなかったから

ラインもした、メールも
だけど·······

旭から······

連絡は····何も···なかった·····

妻帯者でありながら
抱いたのは、あなたじゃない

妻帯者と、わかって
抱かれた私にも
責任は、あるだろうが······

嫁に子供ができない、と
愚痴っていたくせに

茜は、段々と旭に対し
イラつき、旭の思いやりにかける態度に
腹立たしさと悲しみが湧いていた。

翌日は、大事を取り病院にいて
次の日に退院をした。

スーパーは、月曜日から
出勤する事にした。

この間······
旭から····一度も····連絡は····なかった····。
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