もう⋅⋅解放⋅⋅して⋅⋅⋅下さい

✩✩伊織SIDE


落胆してしまった。

わかっていた
紬が俺に対して何も
思っていないことは······

だが、酷く傷付いている
自分がいた
はぁっ、情けない······

でも、紬は
高橋さんのお陰で
自由になれた。

その手助けが少しだけでも
出来たことで納得しよう。

紬が、これから先も
俺を必要としていなら
俺は、前に進むしかない。

結婚は、相手がいなければ
出来ない。
だが仕事は、やればやるだけ
身となり実となる。

ホテルに戻り荷物を片付けて
軽く食事をしてから
明日のチケットを予約する。

翌朝、空港に移動して
健太さんと高橋にメールをする。

健太さんには、お礼を
高橋には、紬を頼む······と。

自分は、紬に必要とされていない
のが、わかったと
二人には知らせた。
二人には、俺の気持ちは
伝えていたから。

それから紬には、
《 身体には充分気をつけろ。
そして、幸せになれ。 》
と、送った。

長い、長い、片想い·····

やはり、こたえるな·····

いつになったら
気持ちの切り替えができるのか
まあ、しばらくは
このまま····かな······
と、思っていると
時間になり携帯の電源を
落とし搭乗した。
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