社長と同居しているだけです。結婚に愛は持ち込みません。
幸せは永遠に
…それから3か月後
白一色で統一された教会。
そこには、懐かしい人やお世話になった人、そして母の姿がある。
なんと…今日は私たちの結婚式だ。
朝から忙しく身支度を整えた私は、大きな教会の扉の前にいる。
私の父親の代わりは、葵さんのお父様である啓介さんが一緒にバージンロードを歩いてくれることになった。
「花梨さん、緊張しているかい?」
啓介さんは、緊張で強張った表情の私に優しく声を掛けてくれる。
すると音楽が流れ出し、扉は目の前で大きく開けられた。
拍手で迎えられた私は、教会の中を啓介さんとゆっくり歩き始める。
そして…その先には…。
白いタキシードの葵さんが、私に手を差し伸べて待っていてくれる。
その姿は眩しいほどに、凛としている。
葵さんのところにたどり着くと、優しい微笑で私の手を掴んでくれる。
これから…ずっと…ずっと…永遠に…
私はこの手を離さないように生きていきたい。
いつまでも…尊敬して…信頼して…そして愛して行きたい。
…私、幸せになります。