何の取り柄もない田舎の村娘に、その国の神と呼ばれる男は1秒で恋に落ちる【後編】
「なぁ、シド知っとるか?満月の夜は終わりの日なんやて。でも、またそこから始めるんや。月は再生を意味するんや。」

りんは何もない荒野で、満月を見上げていた。
周りに建物はなく、ここからは月がよく見える。

「終わりと始まりか…。」

隣で座るシドも、同じように満月を見上げた。



—————— この国の終わりと始まりを夢見て



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