私を赤く染めるのは
煌side

          ❨煌Side❩





今日はメンバーの一吹と雑誌『One Love』の撮影に来ている。

数ページ分のグラビアを撮り終えて今は取材の真っ最中。

2人がけのソファーに一吹と俺が座り、目の前いる30代位だろうか?ショートカットの女性インタビュアーが次々と質問を投げかけてくる。

部屋の隅では一吹と凌久のマネージャーである堀田(ほった)さんがスマホと手帳を並べスケジュールを確認中だ。

紫月さんは1日オフで現場には来ていない。

「それでは次の質問に移らせて頂きますね。一色さんは俺様ドSなキャラ、久賀山さんはクールでミステリアスなキャラとしてファンから注目を浴びていますが、お2人はお互いの存在をどのようにお考えですか?」

「そうですね、一吹は俺より2つ年下になるんですけど落ち着いてて頼りがいがあります。正統派王子って言われてて羨ましいですよ」

冗談も交えつつ、アットホームな雰囲気を作る。これも俺たちアイドルの役目だ。



「俺は煌くんがBijouの顔としていつも先陣を切ってくれるので常に感謝しています。でも、いつかは越えなきゃいけない壁だとも思っています」

「お、言うねぇ」


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