激甘御曹司は孤独な彼女を独占愛で満たす

『穂乃花さんと数日連絡が取れません。何か知りませんか』


 着替えているロッカールームで、つい気づいてしまった未読メール。
 二日前に受信していた優希からのメール。

 使わないパソコンのアドレスなので、頻繁に見ることもないし通知も設定していなかった。
 私から奪えた後なので、もう優希への興味が失ったんだと思う。

 それを私が伝える義務はない。両親と争っているとか彼に伝わってないからこそ、私へメールしてくるんだろうね。

『元々姉とは疎遠だから力になれません』
『恋人が心配するので、姉の話は私に連絡しないで』

 言ってやった。
 恋人の存在と、優希のことを煩わしい存在だと思っていることを伝えてしまった。

『ごめん。でももし見かけたら連絡が欲しい。妊娠してるから心配なんだ』

 ここまで伝えても返信できる彼のメンタルに呆れてしまう。
 多忙で忙しいときは、私のメールなんて返信してなかったのにね。
< 122 / 168 >

この作品をシェア

pagetop