激甘御曹司は孤独な彼女を独占愛で満たす
仕方なく声をかけると、ハッとこちらを振り向く。
大輪の花が散りばめられたアンティーク調のピンク色のワンピースが、振り向きざまに風に靡いた。
風に流れる長い髪も、黒く艶やかで綺麗。大和撫子って言う言葉がぴったりな、控えめでお人形みたいに綺麗な女の子だ。そして見覚えがあった。
「みどりちゃん?」
「はい! 覚えててくださったんですね。みどりです」
目をキラキラ輝かせてやってきた女の子は、私を見て抱き着かんばかりに微笑んでくれた。
「結婚式場ではお世話になりました。すごい偶然です。ここ、私のおばあちゃんの家なんです」
人懐っこい美少女に、思わず眩暈がしながらも、時計を見れば十九時近い。
再会は嬉しいけど、心配だ。
「あの、どうしたの? こんな遅くに小学生が危ないよ」
じいっと穴が開くほど見つめられ居心地が悪くなって、もう一度そう尋ねる。
「聖くんが結婚するっていうから、ショックで塾をサボってしまいました」
「え、誰から聞いたの?」