激甘御曹司は孤独な彼女を独占愛で満たす

「二日酔いだよ。今、グレープを絞って炭酸でーー」
「見ないで。化粧が落ちて酷いブスだから」

 普段も決して美人ではないけど、化粧が落ちてしまっては妖怪みたいに顔が崩れているはずだ。

「ふっ。騒ぐのは、そこなのか」

 彼が椅子の腕置き部分を叩きながら笑っている。

「同じベッドに眠ったというのに」


 とうとうお腹を抱えて笑い出した彼を見て、同じベッドに寝たなんて甘い展開が一ミリもないのが察せられた。

「あれ、驚かないの」

 私の反応を楽しみにしていたらしい彼が、グレープフルーツが刺さった炭酸水を渡してくれた。さっぱりして美味しい。

「貴方みたいにモテそうな人が、酔った女性を襲うとは思わないです」
「君に襲われたって言っても?」

 揺れる頭を押えながら、座っている彼を見る。余裕そうな微笑むを浮かべているのが、からかわれていると分かる。

「私がそんな人に見えると」

「いや、襲われたかったね。マシンガントークの君に」
 あちらの方が一枚上手で、上手に返されてしまった。
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