激甘御曹司は孤独な彼女を独占愛で満たす

「まだ頭はガンガン鳴り響いています。教会の鐘みたい」

 でも歩いて帰れないほどではなさそうだ。

「一人で寂しくない?」

 心配そうに言われてしまった。それほど、昨日の私は、ストレスが溜まっているように見えたんだろう。
 一人の時間を過ごせば、また腐ってしまうのは火を見るよりも明らか。
 それでも仕事をしている彼を邪魔するほど、図々しくはなれない。

「大丈夫です」
「俺が大丈夫じゃないんだけど、そうだな。夜までは大人しく寝てるかな。あとで様子を見に行くよ」

 頭痛はするけど、それは自分が綺麗にお酒を飲めなかっただけ。
 たった数日しか関わらない貴方が心配しなくていいんだよって伝えることは、卑屈で可愛くなく感じた。

 それに仕事が忙しそうにも見える。
 彼は接待だなんだとぼやいてはいたけど、私とは違い仕事で来てるんだから、邪魔したくないって思う。

「私、貴方に潜水艦乗せてもらえなかったら、部屋に引きこもる予定だったから大丈夫。明日はマッサージ行きたいし回復するために眠るね」

 ふらつきながら立ち上がると、彼は小さくため息を零した。

「人に甘えるのが下手そうなところがさ、愛しいよね」

 パソコンを閉じた彼は、私に微笑む。
「ロビーの横のカフェで仕事してるから。一人が辛くなったらおいで」
< 25 / 168 >

この作品をシェア

pagetop