激甘御曹司は孤独な彼女を独占愛で満たす
「もう誰かを好きになるとか、考えられない。こんなに吐き気が込み上げてくるような、惨めで自分の性格が曲がっていくような思いなんて、二度としたくない」
誰かにこんなに傷つけられても、立ち上がらないといけない。
誰にも頼れずに、立ち上がらなきゃいけない。
甘い時間なんてもう二度と信じたくない。
「真面目過ぎるな。君は酔っていて覚えていないと思うが、自分が思っているより傷ついているよ」
心配げに私の顔を覗き込む。
けれど私は視線を海に向けた。
日本に帰るまでにそんな弱音は隠さないといけない。
聞いてしまったのが、全くの赤の他人である彼で良かった。ただそれだけだ。
彼もそれ以上は踏み込んでこないで、そのままウミガメウォッチングをして、当たり障りのない会話をして時間を過ごした。
踏み込んでこない、それだけでも今はここが一番居心地が良かった。
「守屋さま。旅行会社のアイダさまよりご連絡が来ております」