激甘御曹司は孤独な彼女を独占愛で満たす

「おお。守屋くんに会えましたか」

 会議室のドアが開き、社長自ら笑顔で出迎えたのに驚いた。
 確かにうちみたいな零細企業に比べれば大会社で、これから契約するならば大切にしたいはずだけど、ここまで態度が柔らかい社長も珍しい。

「はい。すみません。ご家族にも内緒にしていましたので」
「えっええっ」
「大丈夫だよ、守屋くん。私は口が堅いからね」

 え、えええ。

 彼の方を見ると、悪戯っ子のように微笑んできた。
 そして社長には聞こえないような小さな声で囁く。
「君が寂しさを埋めるのに利用だけしようとしたことが、ショックじゃないと思ったか」
 つまり、居なくなった婚約者に彼が成り代わったってことか。
「姉に寝取られたなんて言えないし、婚約破棄の理由を考えるのも面倒だったろ」
「でも、あの」
「今は、仕事に集中しよう」
切り替えようかと、低い声で怒っていたので頷く。
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