白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい
気づいた時には、どれくらい飲んだのか覚えてなかった。
でも飲み進めるたびに少しずつ緊張していた気持ちがほぐれてきている……気がする。
さらに緊張をほぐすために、私は先ほどもらった絵をテーブルの横に置いて、それをずっと見ていた。
「この絵……好きです。大好き」
「よかった」
これのせいもあると思う。
パリの景色を見てると安心する……。
私が絵を見て微笑むと、琥白さんは目を細めて私のところまでゆっくりやってきて、私の頭を撫でる。
見上げてみると、琥白さんは突然私の唇を奪った。
「んんっ!」
キスをしたまま、琥白さんの手が私の胸元に入り込む。
「ま、待ってください!」
「待たない。かわいいし、触れたくなるの我慢できない」
琥白さんは意地悪な声でそう告げると、触れられるたびに反応してしまう場所をぐりぐりと撫でる。酔っているのもあるのか、そうされると身体がビクビクと恥ずかしいくらい反応してしまう。
「最後まではしないから。……どうしても無理なら言って。そしたら、やめてあげる。でも、今、ほんとにやめてもいい?」
勝手に覚えさせられた階段は、登る途中では自分では降りられない。
私がどうしていいかわからずに首を横に振ると、琥白さんはクスリと笑って、攻める手を止めることはなかった。
快感の波が来るたび、涙が勝手に目尻にたまる。
「あ、んんっ……」
「こっちも触るぞ」
そのまま容赦なく、下半身に手が伸びた。