白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい
電話を終えて、部屋から出てきた琥白さんに、
「あ、愛華さんですよね……? 仲よさそうでしたね」
と思わず言っていた。
琥白さんは、にやりと笑うと、「何だ。ヤキモチか」と言う。
「そ、そんなわけないですけど!」
「この前まで、愛華と俺の仲を取り持とうとしてたくせに」
その言葉に、私は自分の手を握った。
「私は……! 今でも、その方がいいと思ってますっ!」
思わず叫んでいた。
琥白さんの眉が不愉快そうに寄る。
「……どうして?」
「愛華さんは、いい人です」
「知ってる。でもそれと、俺とふたばのことには関係ないことだろ?」
琥白さんはぴしゃりと言うと、私の前まで歩いてくる。
琥白さんが近づいてくるたび一歩下がっていくと、最終的に私は行き場を失って立ち止まった。
私が目をそらすと、琥白さんは私の頬を優しく撫でる。