白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい

 琥白さんの眉が不機嫌そうに寄る。その仕草にまた心臓が跳ねる。
 すると琥白さんはゆっくり口を開いた。

「……俺が知らないとでも思ってるのか?」
「なんの、こと……ですか」

 琥白さんの低い声に、私がなんとか言葉を吐き出すと琥白さんが息を吐く。
 その時、琥白さんのスマホが鳴った。

「で、出てください。急ぎだといけないし……」

 私が言うと、琥白さんはまた息を吐いて、スマホにでる。
 その瞬間、琥白さんが微笑み、声が先ほどよりずいぶん柔らかくなった。

「あぁ、愛華か」

(相手は愛華さんか……)

 琥白さんは私をちらりと見たあと、自分の部屋に入っていった。
 二人はそれから30分ほど話していて、私はそれをなぜか落ち着かない気持ちで待っていた。
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