白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい
新居は開発中の都心の一等地に新しく建ったタワーマンションの最上階。
このマンションも土地の権利も檀田トラスト・ホールディングスがもつものだった。
檀田トラスト・ホールディングスの檀田辰利社長は、東京、横浜、神奈川に多くの土地とビルを所有している。
その一人息子である琥白さんは、そこからさらに、日本だけでなく世界にまで自力で所有する土地と権利を増やして、今や資産は父親の檀田社長を抜いて『不動産王』とまで言われるようになっていた。
土地を持っているだけでなく、地域の開発やブランディングまでしていて、今、このマンションを含む都心の開発は、琥白さんが担当したと聞いている。
天橋不動産も中堅の不動産会社ではあるが、檀田トラスト・ホールディングスとは会社の資産規模は雲泥の差というやつだ。
そんな壇田トラストの御曹司と、こんな中堅の不動産会社の娘が婚約に至った理由は、聞いてはいるが、琥白さんの真意はよくわからない。
ただ、この婚約話はこちらから断れるようなものではないことだけは確かだった。