白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい

 天橋不動産本社の入るビルに戻ってみると、総務課は全員帰宅していた。
 よく考えてみれば本日はノー残業デーだった。すっかり失念していた。


 琥白さんは遠慮なしに総務課を歩き回る。

「ふたばさんは普段、ここでお仕事されているんですね」
「そこの打ち合わせスペースで待っていてください。すぐ終わります」
「はい」

 私は自分のデスクのPCを開けて、仕事を始める。といっても、待っていた明日の朝の会議の資料が集まっていたので、これを確認して送付するだけだ。
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