白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい

 私は、そんなこと望んでない。
 琥白さんだって、そんなの何が楽しいの……?

 私が琥白さんを睨むと、琥白さんは楽しそうに笑って、

「だから、俺を好きになったら遠慮なく好きって言えよ? 今度は嘘じゃなくな」

と言い放った。

「絶、対! 言いません!!!!」

 その時、私はここが夜のオフィスビル内だということをすっかり忘れていて、私のあまりの声の大きさに警備員さんが飛んできた。
 そしてそれから、私がなぜか謝ることになったのだった……。
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