一夜では終われない~ホテル王は愛しい君を娶りたい~
 月曜かと彼が小さくつぶやく。

「私はこれからサークルなの。橘くんは弓道に興味ない? 今、メンバー募集中なんだ」

「弓道サークルに入ってるから立ち姿がきれいなのか」

「えっ」

 予想していなかった答えが返ってきたせいで、味噌汁飲んでいた手が止まった。

 見るからに彼も『しまった』という顔をしている。その顔を見る限り、言おうと思って言った言葉ではなかったようだ。

「あ、ありがとう。今日だけで二回もきれいって言われちゃった」

「今のは聞かなかったことにしてくれ……」

 彼が気まずそうに視線をずらしてくれて助かった。

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