一夜では終われない~ホテル王は愛しい君を娶りたい~
 頭の中で『大学に行ったからって恋人なんかできない』『もっと女らしくないと無理だ』『あんたと付き合う男は退屈しそう』という両親の声が響く。

 その声に屈しそうになるも、来週を迎える前に彼と会えるという魅力に抗えず、勇気を振り絞って口を開いた。

「ちょうど行きたいイベントがあったの。一緒に行こう?」



***



「あれがきっかけでよく絡むようになったんだよね」

 初めて会話したのは六月頃。ふたりで遊びに行ったり、講義でも隣の席に座るようになったりするうち、私たちの距離はどんどん近付いた。

 そして冬になり、誕生日プレゼントを渡した私に彼は告白したのだ。

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