一夜では終われない~ホテル王は愛しい君を娶りたい~
「もしもし、お電話代わりました。橘深冬です」
『初めまして、橘さん。杏香の母です。ごめんなさいね、この子ったらなんにも言ってくれなくて。さっき結婚したって話を知ったものだから』
母の声がここまで聞こえてくる。だとしたら先ほど私が話していた時の言葉も彼の耳に届いただろう。
「私の方からご連絡を差し上げるべきところを、遅くなってしまい申し訳ありません」
『大丈夫大丈夫、気にしないで。杏香にもったいないぐらい真面目な人なんですねえ』
彼が母になにを言うのかとはらはらしながら見守る。
深冬の口調は丁寧だが、眉間に皺が寄っていた。智秋さんに怒っていた時ほどではないが。
『初めまして、橘さん。杏香の母です。ごめんなさいね、この子ったらなんにも言ってくれなくて。さっき結婚したって話を知ったものだから』
母の声がここまで聞こえてくる。だとしたら先ほど私が話していた時の言葉も彼の耳に届いただろう。
「私の方からご連絡を差し上げるべきところを、遅くなってしまい申し訳ありません」
『大丈夫大丈夫、気にしないで。杏香にもったいないぐらい真面目な人なんですねえ』
彼が母になにを言うのかとはらはらしながら見守る。
深冬の口調は丁寧だが、眉間に皺が寄っていた。智秋さんに怒っていた時ほどではないが。