一夜では終われない~ホテル王は愛しい君を娶りたい~
「説明しなければわからないほど鈍いとは思わなかった」

 どういう意味だと問う前に後頭部を掴まれてキスをされる。

 愛情を込めて下唇を食まれただけならよかったが、彼のもう片方の手は毛布の下で怪しく動いていた。

「ちょっと、深冬……」

「元気なんだろう? 昨日手加減してやった分を満たしてくれ」

「今起きたばっかりなのに――」

 深冬は抗議を封じるように口づけを繰り返し、さりげなく私の腰を引き寄せた。

 密着した彼の体温が、昨夜だけでは全然足りないと訴えてくる。

「智秋さんが私と別れさせようとした理由がわかったかも。あなた、私といるとだめになっちゃうんじゃない?」

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