片恋
『みっ、皆さん、お聴き頂きましたか!? なんと、今の歌は、二年生の伊月蓮くんが歌ったものなんです!』
興奮気味の放送部員が、マイクに向かって叫ぶ姿が、容易に想像出来る。
途中で、キーンと甲高いハウリングの音を挟みながら。
『歌を聴いた方は、もうお分かりかと思いますが、伊月くんがあのナデシコだったんです。やー、もう……本当にびっくりしましたよねぇ』
放送が始まったばかりのやり取りを聞いた感じだと、今井先生が放送部員に交渉したように思える。
「あーあ、自分から派手にバラしちゃった。これでもう、真桜ちゃんが俺と付き合う理由、なくなっちゃったね」
それだけ言うと、延藤くんは空き教室の扉を指さして、「行こう」と、私を誘った。
興奮気味の放送部員が、マイクに向かって叫ぶ姿が、容易に想像出来る。
途中で、キーンと甲高いハウリングの音を挟みながら。
『歌を聴いた方は、もうお分かりかと思いますが、伊月くんがあのナデシコだったんです。やー、もう……本当にびっくりしましたよねぇ』
放送が始まったばかりのやり取りを聞いた感じだと、今井先生が放送部員に交渉したように思える。
「あーあ、自分から派手にバラしちゃった。これでもう、真桜ちゃんが俺と付き合う理由、なくなっちゃったね」
それだけ言うと、延藤くんは空き教室の扉を指さして、「行こう」と、私を誘った。