片恋
伊月くんが私の名前を呼んだことで、一斉に私と延藤くんに視線が集まった。


そんなことは構わず、伊月くんは私に手を伸ばす。


同時に、教室中から「きゃあっ」と黄色い声が上がって、だけど私にはその声も届かなかった。


息が、止まるかと思った。

伊月くんが、みんなの前で私を抱きしめて──


「いっ……、伊月くん……!?」

「真桜、やっと会えた」
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