片恋
伊月くんは音楽プレーヤーを手に取って、片方だけ自分の耳に当てた。


「はい、真桜の」

「うん、ありがとう」


当たり前に片耳分のイヤホンを渡してくれることが、すごく嬉しい。


流れるのは、女の子みたいに可愛い、聴き慣れた声。

そして、次に流れるのは、同じ歌い方の青年の声。


それは、伊月くんが今でも歌い続けているという証。
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